裏次元の一日

マンガ・アニメを研究したり分析したり考察したりしてなかったり。

【一條裕子】カテゴリの記事一覧

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わさび

Category:一條裕子

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わさび(ビッグスピリッツコミックススペシャル)
一條裕子
全4巻
週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)

わさび (第2集) (ビッグスピリッツコミックススペシャル) わさび (第3集) (ビッグスピリッツコミックススペシャル) わさび (第4集) (ビッグスピリッツコミックススペシャル)




一條先生の代表作『わさび』です。
現代日本にあるまじき封建的な一家・帯刀家の日常を描いたコメディ。

一見頑固で生真面目だけどいろいろおかしい帯刀家当主・隆太郎
美しく上品だけどどこかおかしい奥様・絹子
そんな両親に育てられてスクスクと育つ長男・隆之介
そんな帯刀家に徐々に染まっていくお手伝いさん・ふみ
一條先生のクセのある絵柄と独特のノリがやみつきになる名作です。とても一話4ページとは思えない濃ゆさ!
全体に流れる妙に静謐な雰囲気と中身のギャップが大好きです。
 
初物は東を向いてお辞儀をして笑ってから食べましょう


個人的に好きな話は2巻雁の段の「幸せな弥生」です。
──今日、弥生が逝った──
実は3年前から弥生は病んでいて、あるいはあの時
弥生を諦めるべきだったのかもしれぬ。
しかし私は弥生に生を全うさせてやりたかったのだ。


「──ねえ、お父様…? 弥生、お星様になれたかなあ…」
「──ん、どうだろうな… なにしろ弥生は茶碗だからな……
この情緒豊かな4ページ、見事です。茶碗に名づける大学教授。


それと4巻枇杷の段の「アシノコユビ」
人はなぜか二つの点を見ると、そこに「目」というパターンを認識してしまう。
自分の足の指に二つ並んだホクロを見つけた隆太郎はペンを握り…

──しかし、風呂に入る時もユビコを洗い落とさぬよう
細心の注意を払ったにも拘わらず、
彼女はだんだんと薄れてゆき、
やがて、消えた。


完。
この謎の哀愁が『わさび』の持ち味ですね。小指に名づける大学教授。


今時テレビも洗濯機もない、クリスマスという概念もない、現代にあるまじき古風な帯刀家の皆さんがときどき無謀にも「ディズニーランド」や「ハロウィン」に挑戦しようとする様がおかしいです。

ハロウィンパーティ。
「う──ん。思ってたのとちょっと違う気がする……」
「もしかしてかぼちゃが緑色のせいなんじゃないのか?」
「八百屋 三、四軒探したんですけどねえ」
この後はぶり大根で立食パーティーです。ちゃぶ台で。


それと、個人的に好きなのが帯刀家の奥様です。
普段は美しく上品でおっとりした奥様ですが、隆太郎の妻なだけあってやっぱりどこか変。
「ヒジのカワはどんなに抓ろうとも、爪さえ立てなければちっとも痛くないのです」

そんなこと言われても。


あと、隆之介の絵日記のネタのために隆太郎&奥様が玄関先にタワシとか缶詰をそっと置いておく話も好きでしたw 海とか遊園地に連れて行くという発想はまるでない夫婦。
いい子の隆之介がこっそり炭酸飲料とかインスタントラーメンとか板チョコ丸かじりに挑戦する話も面白かったなー。

最終回の怒濤の超展開には驚きました…! 一條先生の「笑えるけどどこか染みる」空気造りはすごいと思う。
一條先生の最近の作品は一冊で終わるのが多いけど、またこういう長めのシリーズが読みたい!
あとこの単行本はカバー下をぜひチェックして欲しいです。こういう小ネタ大好き。


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柿丸

柿丸
文化人類学的観点からマンガを研究したいただのマンガ好きです。データ収集が趣味。
ジャンプ歴10年でしたが2016.3に一旦卒業しました。
マンガの感想は基本的にネタバレです(どうせ古いマンガしか感想書かないので)。

【新刊追ってるマンガ】
アオイホノオ
おいピータン!!
大奥
カルバニア物語
きのう何食べた?
海月姫
たそがれたかこ
トクサツガガガ
ドリフターズ
ドロヘドロ
HUNTER×HUNTER
etc.

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