裏次元の一日

マンガ・アニメを研究したり分析したり考察したりしてなかったり。

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賭博破戒録カイジ

Category:福本伸行



気が付けば・・・・オレは地の獄・・・・!
どこかわからぬ・・・・地中の底の底・・・・
亡者巣喰う強制労働施設にいたっ・・・・!



カイジシリーズ第2弾。
前回よりギャグ多くてお気に入り。単純に博打マンガとして見ると黙示録の方が当然出来は良いけど、黙示録はちょっとシリアスすぎて重いので、破戒録くらいのギャグがあった方が個人的には嬉しいです(ちなみに堕天録はちょっといきすぎ…。黒沢といい、福本先生ってギャグで暴走する傾向があるよな…)。


あらすじ

前回の博打で耳と指を失った上にその治療代でさらに借金が増えたカイジは、お久しぶりの遠藤
「紹介して下さいよっ・・・・ギャンブル・・・・! 次は勝てる・・・・!」
と詰め寄りますが、逆に遠藤に捕らえられ、強制労働施設に連行されてしまいます。本当にバカです。



睡眠薬で眠らされたカイジは、気づいたら人間学園帝愛の地中強制労働施設にいました。
例の兵藤会長の「王国」建国のために毎日毎日ひたすら穴を掘る日々…。
作業のあとのシャワーすら流れ作業の日々…。
どうでもいいですが、体を洗う音が「モコ…モコ…」なあたり、やっぱり福本先生はちょっと変です。

モコ…モコ…モコ…モコ…モコ…

カイジは少ない給料9万1000ペリカ(地下オリジナル貨幣)を貯め、「一日外出券」を得て、何としてでも外に出よう! そしてまたオレの天才的な博打の腕で一発当てよう!と決心しますが、
地下の売店にはビールやおつまみがたくさん売られていました。


作業で疲れ切ったカイジが冷えたビールの誘惑に勝てるはずもなく…

「・・・・だけ・・・・・・・・1本・・・・」
1本・・・・!? 1本ってそれ・・・・ビールかい・・・・?
ビール350を1本ってことかい・・・・?

売店のおっさんを困らせるほどモジモジと注文。


あーあ…。
この売店のシーンはカイジの辛抱の弱さ、計画性のなさがすごく伝わってきますね。
そしてカイジが1ヵ月ぶりビールを飲むシーンでは福本先生の無駄な描写力が炸裂!
涙が出るっ・・・・! 犯罪的だっ・・・・! うますぎるっ・・・・!
労働のほてりと・・・・部屋の熱気で・・・・暑苦しい体に・・・・
1ヵ月ぶりのビール・・・・! 染み込んできやがる・・・・! 体にっ・・・・!
くっ・・・・! うわっ・・・・! ぐっ・・・・! 溶けそうだっ・・・・!
本当にっ・・・・ 本当に・・・・本当にやりかねないっ・・・・!
ビール1本のために・・・・強盗だって・・・・!

このほぼ1話まるまる使ったビールを飲むシーンと、他のおつまみもを食べるシーンも美味しそうでした。ここアニメ化して欲しいなー。逆境無頼の最終回で「1年後には続編作る」とか言ってもう何年…

そして地下編の敵役・大槻班長「欲望は小出しはダメなんだ」などともっともらしいことを言われ、どんどんおつまみを追加してしまうカイジ。もうやめて! カイジのペリカは0よ!
「バカ丸出しですね」
「バカだからね・・・・」

「食べ終わったら・・・・奴はとりあえず満足して・・・・ こう考えるだろう・・・・
明日からがんばろう・・・・ 明日から節制だ・・・・と・・・・!
その考えがまるでダメ・・・・
『明日からがんばろう』という発想からは・・・・どんな芽も吹きはしない・・・・!
明日からがんばるんじゃない・・・・ 今日・・・・ 今日だけがんばるんだっ・・・・!
今日をがんばった者・・・・
今日をがんばり始めた者にのみ・・・・明日が来るんだよ・・・・!

この「破戒録」、前回の「黙示録」では鬱陶しいほど出てきたこういったメッセージが、さすがに言いたいことも尽きたのか、この大槻班長の台詞以降あまり出てこなくなっています。
その分ストーリーがよどみなく進むしギャグも増えたので、これはこれで好きですが。

ビールとおつまみの誘惑にとらわれたカイジはその次の日もフラフラと散財し…

豪遊っ・・・・! カイジ 2日続けて豪遊っ・・・・!
で、豪遊したあとは一応猛省するカイジですが
カイジ破戒録31
その翌日も翌日もペリカを使い続け、とうとうバラ売りの柿ピーしか買えないトホホな状況がやって来ます。

そこに「チンチロリン」を持ち掛けてくる悪徳アンパンマンこと大槻班長
「どうだい・・・・? 今夜あたり こいつで復活ってのは・・・・?」
 
ようやく本格的に博打が始まる第10話。
カイジは「こんな連中に・・・・負けるはずがねえっ・・・・!」と意気揚々とチンチロリンに参加しますが、班長一味のイカサマによってボロ負けします。
そしてカイジは地下の中でもまた借金を背負うことに。どこまでも負け組な男です。
そんな中、カイジは「黙示録」で男の死に様を見せた石田さんの息子と偶然出会います。

「へえーっ! こんな大きな息子さんがいたんだっ・・・・!」
台詞が普通すぎて笑った。この人、博打してないと普通の兄ちゃんだな…!

その後カイジは班長達のサイコロが「どうやってもシゴロが出る」イカサマサイコロなのに気づき、同じ負け組連中と力を合わせて班長と再びチンチロ勝負を始めます。
このチンチロ大勝編は、カイジの中でもかなりスカッとするシーンですね! カイジ、周りの奴らを味方につけるの上手すぎ。カイジが得意げに手作りサイコロを投げるとことかすごい好きです。

あわれ、カイジの手作り「全面ピン賽」に負けた班長はたんまりペリカを貯めた金庫から253万5千も払うはめになってしまいました。
大事な貯金が減ってしまい、正直へこたれた班長はそっと場から離れようとしましたが、カイジはそんな班長を非情にも呼び止めます。
「忘れたか・・・・? 親は通常2回だぜ・・・・!

「張らせてもらう・・・・! もう一度全部っ・・・・! 総額304万2千張り・・・・!
さっきピンゾロの5倍づけで頂いたペリカをさらに張って、もう一度5倍づけ!
「このまま勝負すりゃあ・・・・またさっきの再現っ・・・・!
あの金がまた5倍づけ・・・・! 班長の支出は合計1800万だっ・・・・!
ふっ飛ぶぞっ・・・・! 奴の・・・・金庫の金全部っ・・・・!」

ぐわわわ
(←班長がぐにゃる音)

班長はさすがに「冗談じゃない」と言いかけますが、そこに帝愛のナンバー2・黒崎が現れます。
利根川さん亡き後カイジの新しい敵になるのかと思ったらこのあと全然出てこない謎のキャラ。

「黒崎様っ・・・・! 勘弁してくださいっ・・・・!
この金は私がこつこつ営々・・・・蓄えてきた汗の結晶でして・・・・
それをこんな・・・・必ず負けると知ってるギャンブルで・・・・」

「いやいや そうとは限らんぞ大槻くん
確かにこの勝負・・・・シゴロ賽を使えば100%負ける勝負だが・・・・
普通の賽を使えば 引き分けの目は出てくる・・・・!
216分の1ほど・・・・!


相変わらず帝愛の幹部は鬼畜です。

この勝負で得たペリカで「一日外出券」を買ったカイジは久々に下界に出ます。
カイジと仲間達は無事に地下と縁を切ることができるのか?
ここからパチンコ編スタート。



地下の負け組仲間5人から全てを托され、半年ぶりに地上に出たカイジ。
チンチロで勝ったペリカを「20日間外出する権利」と「現金80万円」に分けてもらい、探すはレートの高いカジノ。5人分の未来を背負ったカイジは責任重大です。

カイジは道ばたで出会った坂崎というおっちゃんに高レートのカジノを紹介してもらいます。そこの名物は、1玉4000円の裏パチンコ。当てれば余裕で5億という化け物です。
しかし、そこもやはり帝愛の経営するカジノでした。なんだかんだで結局カイジVS帝愛の形にもってく福本です。
利根川さんの写真が人相悪すぎて噴いた。

帝愛の自信作なだけあって、関係者以外では当てた者はまだいないパチンコ。
「出そうだが・・・・決して出さないのがこいつの特徴・・・・!
沼・・・・ 人喰い沼だよこいつは・・・・!

出ないパチンコを「沼」と表現する福本センス、いいですね。

坂崎は、常人とは違う空気を持つカイジを「打倒『沼』作戦」に誘います。

カイジは「あの沼を攻略し得る戦略がある」という坂崎の作戦に乗ることにしました。
カイジがギャンブルの主導権を握らないのは珍しいですね。

ゴキブリ這い回る坂崎のおっちゃんの家を掃除するカイジ。
カイジって結構きれい好きですよね。自分の部屋も片づいてたし。


そして、坂崎の娘・美心20歳の写真を見つけるカイジ。

おいおい・・・・! 何も・・・・そこまで似なくても・・・・!

「・・・・・・・・美心(みここ)か・・・・ 変な名前・・・・」

あ、フラグ立ったな。(立ってねーよ)
そんな愛娘・美心に目を付けたカイジを坂崎のおっちゃんはたしなめるのでした。
 

「沼」を経営するのは帝愛の一条という男。
沼編は事実上こいつとの戦いになります。
福本作品には珍しい美形キャラですが、後半はハンサムなカエルみたいな顔になってしまう男です。
福本作品の美形は美人薄命。(顔面が長続きしない的な意味で)


で、早い話が坂崎はこの一条にしてやられ、負けます。

信用してた坂崎の作戦も敗れ、カイジはおっちゃんの金を盗んで逃げようかとも考えますが、
どうしても盗みだけはできない優しいカイジ。

ジタ・・・ ジタ・・・
福本先生は「ジタジタ」を流行らせようとしてるのか!?

そしてカイジは自分のために、地下の仲間のために、おっちゃんのために、リベンジを決心します。
次から次へと「沼」攻略作戦を思いつくカイジ。やっぱりカイジが主導権を握らないと勝てないよね!
そこでカイジが助っ人に選んだのはまさかの遠藤
遠藤もカイジのせいで借金がかさんでいたので、文句を言いつつもこの作戦に乗ることに。
 まじさ・・!

痛いシーンの多い『カイジ』ですが、このパチンコ編の一条のリンチはマジで痛いです。
カイジが作戦のうちのひとつを無事に仕込んだ直後、一条らに押さえつけられて
爪と指の間に針を刺されます。

そんな、アルバート・フィッシュですら痛すぎて音を上げた拷問をアンタ…!
兵藤の焼き土下座といい、帝愛はこんな奴ばっかりなのか!?

そしてついに「沼」決戦の日。
カイジはゲージ棒に細工する、役物の一部をミルキーにするなどの戦略を駆使して「沼」に挑みます。
特に地盤沈下を利用してカジノのビルごと傾ける作戦は面白かった!


このパチンコ編は途中ちょっと運否天賦な展開になってしまったのが残念ですが、
台を傾けすぎて玉が詰まっちゃったシーンの描写には笑いました。

まるで・・・・枝を登る尺取り虫だ・・・・!
少しずつ 少しずつ 這い上がる・・・・!
光を求め・・・・ 積み重なる・・・・!
勝利への貯玉っ・・・・!

個人的にこのナレーション、『アカギ』の
束の間見えたマンズはカンに溶け天に昇った並のナイスナレーションだと思いますw

で、一度は玉切れになってカイジが真っ白に燃えつき、
「夢だろ・・・・これ・・・・ 夢に決まってる・・・・」
「ところがどっこい・・・・夢じゃありません・・・・!」


となったりもしたのですが、坂崎が札束を追加してくれてまた再開。
うーん、パチンコ編はこのへんの復活の決め手が地味なんだよな…。

そしてついに「沼」が1玉4000円の玉を吐き出す時が来た!

破戒録はスッキリした大勝利が多くていいですね!
今まで苦い勝利とか超苦い敗北しかなかったもんなぁ…。
みんなでワーイワーイと喜ぶシーンがこんなにあるのは破戒録だけかも。
この巻の表紙のカイジは今までになく良い表情だと思うんです。この表紙好き。
賭博破戒録カイジ(13)<完> (ヤングマガジンコミックス)

一条とも何だか少年マンガっぽい別れ。
でも地下懲役1050年はさすがに出てこれないと思うぞ…。


大金を手にして地下からも解放された幸せなカイジ。
ところが、借金取り・遠藤が最後の最後でやらかしてくれます。
実はパチンコやる時にカイジが遠藤から借りた金の金利は10分3割福利だったのだ!
遠藤はカイジに睡眠薬を盛り、カイジの取り分・1億8938万から1億2785万を引いてそっと姿をくらましていました。

ぐね・・・ ぐね・・・
やはりカイジが金持ちになることは許されないのか…!?(ストーリー的に)

自分と地下の仲間達とついでに石田さんの息子の解放金を帝愛に仕払った結果、
カイジの手元に残ったお金はたったの10万円でした。
あまりの自分の不甲斐なさに、解放された仲間達にも顔を合わせられずしょんぼりするカイジ。

帝愛の黒服のおじさんが「それでもあいつらおまえに感謝してるから行ってやれよ」と言いますが、
カイジは手元に残った10万円を普通のパチンコですったため無一文でした。
「会ったら絶対飲み食いになるじゃないっスか・・・・!
その時・・・・金がないから奢ってくれなんて・・・・とても・・・・
連中から見たらオレ ヒーローだから・・・・」

「まったく・・・・謙虚なんだか傲慢なんだかわからん男だ・・・・!
ほれっ・・・・! 3万ある・・・・! やる・・・・!
合流して来いっ くそヒーロー・・・・!」


この優しいおじさんが地味に好きなんですが、そんなん私だけだろうなーと思って何気なく「優しいおじさん カイジ」で検索したら大量にヒット。カイジファン、最高。

そしてカイジはめでたく焼き肉屋でみんなと再会。
「オレたちは必ず成功するっ・・・・!」

そうとも・・・・! オレたちは放たれたっ・・・・!
未来へ・・・・! 開かれた明日へ・・・・!



個人的にはカイジシリーズはここで終わっててよかったと思いますけど
賭博堕天録カイジ』に続く。

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柿丸

柿丸
文化人類学的観点からマンガを研究したいただのマンガ好きです。データ収集が趣味。
ジャンプ歴10年でしたが2016.3に一旦卒業しました。
マンガの感想は基本的にネタバレです(どうせ古いマンガしか感想書かないので)。

【新刊追ってるマンガ】
アオイホノオ
おいピータン!!
大奥
カルバニア物語
きのう何食べた?
海月姫
たそがれたかこ
トクサツガガガ
ドリフターズ
ドロヘドロ
HUNTER×HUNTER
etc.

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