裏次元の一日

マンガ・アニメを研究したり分析したり考察したりしてなかったり。

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クリスマス

Category:山岸凉子

クリスマス
1976年

赤い髪の少年(サンコミックス)』(朝日ソノラマ)
山岸凉子作品集〈8〉傑作集2 ティンカー・ベル』(白泉社)
黄泉比良坂(ボニータコミックス)』(秋田書店)
山岸凉子全集〈27〉クリスマス(あすかコミックス・スペシャル)』(角川書店)
山岸凉子スペシャルセレクション〈12〉妖精王2』(潮出版社)
に収録。



おや 雪だ…… クリスマス・イブにふさわしい……

親戚を転々としていた少年・ジョルジュは、フォーク家に居候することになった。
ジョルジュを厄介者扱いする大人ばかりの家で、年の離れた従姉のミス・スックだけはジョルジュに優しかった。
俗世間と切り離されたような暖かい台所で過ごしたジョルジュとミス・スックの5年間は、とても幸せなものだった。


冒頭で成長したジョルジュが回想するかたちで始まります。
両親が離婚して一人ぼっちのジョルジュと、フォーク家の中で浮いていたミス・スック。世間からもフォーク家からも切り離された二人は、毎日毎日料理を作ったり菜園と花畑に水をやったりして、時の止まったような日々を過ごします。

40歳過ぎても草花と犬のバディと子供のジョルジュにしか関心を持たない、少女のようなミス・スック。結婚も仕事もせず、引きこもりがちで、手作りの煎じ薬の代金しか現金収入のない、妖精のようなおばさん…。
イメージとしては『若草物語』のベスがそのまま年取ったようなかんじ? 山岸作品のキャラでいうと『パニュキス』のネリーに近いかも。「世間擦れ」の真逆というか、弱くて純真で繊細で泣き虫で、世間の荒波で溺れ死にそうなタイプの…。(リアルでこういう人に出会うとなんか胸苦しくなります)

そしてクリスマスは木の実の入った質素なケーキをたくさん焼いて、知人や施設、果ては芸能人や大統領にまで送ります。郵便局の人に笑われても、それが二人の楽しみでした。

冬の光をあびてミス・スックは森の中の妖精のように見えました
四十を過ぎた妖精?
ええ! そうです 彼女は永遠の妖精なのです


そして森でモミの木を切り…手作りの飾りと綿でツリーを飾りつけ…
二人で丘の上に立ち、お互いのクリスマスプレゼントである、手作りの凧を揚げあいます。
この「最後のクリスマス」の凧揚げのシーンでミス・スックが言った言葉がすごく印象的で好きなんです。

「ねえジョルジュ 今やっと気がついたわ。
わたしはねえ 死ぬときに初めて神さまがお姿を現してくれるのかと ずっと思っていたのよ。
でもそうじゃないのね。わたしたちは毎日神さまにお会いしてるのよ。
今こうしてこの丘で あなたとバディと凧をあげながら
この美しい風景の中にいることが 神さまにお会いしていることと同じなのよ。
このことを忘れないようにしましょうね ジョルジュ」





*****
追記
実はこのお話はカポーティの『クリスマスの思い出』が原作らしいです。
よく見たら最後のページの下に小さく「A Chrismas Memory Truman Cpote」って書いてあったー。

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柿丸

柿丸
文化人類学的観点からマンガを研究したいただのマンガ好きです。データ収集が趣味。
ジャンプ歴10年でしたが2016.3に一旦卒業しました。
マンガの感想は基本的にネタバレです(どうせ古いマンガしか感想書かないので)。

【新刊追ってるマンガ】
アオイホノオ
おいピータン!!
大奥
カルバニア物語
きのう何食べた?
海月姫
たそがれたかこ
トクサツガガガ
ドリフターズ
ドロヘドロ
HUNTER×HUNTER
etc.

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