裏次元の一日

マンガ・アニメを研究したり分析したり考察したりしてなかったり。

スポンサーサイト

Category:スポンサー広告

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

リセスが面白い

Category:雑記

CSのディズニーXDチャンネルで放送されてるアメリカのアニメ「リセス ぼくらの休み時間」が面白い。
まだ全話は見てないけど、もっと評価されてもいいと思う!

舞台は小学校。「休み時間」にスポットを当てた爆笑アニメ…と紹介されていますが、個人的「リセス」の見所は、「小学生の世界」をひとつの社会、実際の社会の縮図として描いているところです。
日本の学園ものでも「やたら権力持った生徒会」とか「全生徒を支配下に置く風紀委員会」とか出てくるけど、ああいうのをもっとデフォルメたっぷりにギャグ路線で描いたかんじ。
「リセス」は基本的には「わんぱくないたずらっ子たちと厳しい先生たちが繰り広げるドタバタコメディ」なのですが、たまに入る「子供社会系エピソード」(大人も出てきますけどね)がすごくツボ。

・校庭のキングの入院中、代理キングになった生徒が次第に権力の虜になり人格崩壊とか。
・やんちゃな生徒に敢えて一日校長として権力を与えて自分たちの仲間に引き入れようとする教師たちとか。
・泥んこ戦争で石を投げた容疑をかけられて校庭裁判とか。
・スパイの生徒が下級生を雇って組織を拡大するも、全員が手柄を取り合うようになって瓦解とか。
・偉大な先代キングの校庭内法律を現代に適用したら生徒大困惑とか。
とにかく権力・ルール・搾取、果ては税金というワードがしょっちゅう出てきます。小学校ものなのに。素晴らしい。

登場人物も
・校庭の秩序を守るためにジャングルジムの頂上に君臨する6年生のキング
・生徒の違反を教師にチクることを稼業にしているスパイ生徒
・なぜか校内で商売するハスラー男子
など、普通の学園コメディを逸したキャラクターが勢揃いです。こういう、子供を単なる大人の目から見たコドモのイメージで描かない作品は当たりが多い気が。ぬーべーとか…テニプリとか…。
私のお気に入りは、ふと現れては学校の恐ろしい歴史を語るトラウマ白髪少年ブッチ。スパイ少年ランドールは殿堂入り(笑)


そんな「リセス」社会縮図系のエピソードふたつほど紹介。


「ステッカーを集めろ!」

T.J.(主人公の男の子)は病気で学校を休んでいた。一週間ぶりに登校した学校はシステムが変わっていた。上級生の間で流行っている「怪獣ステッカー」が校内の通貨代わりになっていて、ステッカーを払わないと何もできなくなっていたのだ。ステッカーを持っていないT.J.は、校庭で遊ぶためにステッカーを稼ぐことにする。しかし元来の頭の良さで見る見るうちにステッカーを増やしたT.J.は、ステッカーを集めることに快感を覚え、いつしか手段が目的になってしまう。
人を雇い、マージンを取り、金(ステッカー)と権力を手にし、ジャングルジムの上に事務所まで構えたT.J.はすっかり性格が変わり、やがて部下からも友人からも見放される。
「それでもいいさ。俺は一人でやっていく。このステッカーがあれば平気さ」
T.J.はすでに校内の流通ステッカーのうち80%をも占有していた。T.J.の裕福ぶりとは逆に、校庭の経済はほぼストップしてしまう。高笑いするT.J。
しかし、その直後恐ろしいことが起こる。怪獣ステッカーブームが去ってしまったのだ…。
「怪獣ステッカー? そんなもの今は価値ないよ。今はエイリアン切手さ」
価値の暴落した大量のステッカーを前に呆然とするT.J…。彼の前にかつての仲間が現れる。
「こんな俺とまた口をきいてくれるのか?」
「もちろんよ。さあこの契約書にサインして。これからは校内流通ステッカーのうち10%以上を占有しませんっていう契約書よ
反省して契約書にサインし、仲間と和解したT.J.は颯爽と立ち上がって言う。
「ようし、今度はエイリアンステッカーを稼がなくちゃな!」一同呆れ顔。END。
「リセス」の素晴らしいところは、善良だった人間が権力や金を手にするとちゃんと人格が変わってしまうとこです。絶大な力に取り憑かれる人間の心の弱さ、脆さ…。子供向けだっつーの。


「キング・ボブのピラミッド計画」

校庭の王者、キング・ボブは先代のキングのことを生徒たちが覚えていないことに危機感を覚える。このままでは自分も卒業して退位したら忘れられていくのではないか。そこでキングは古代エジプトのファラオにヒントを得て、校庭にピラミッドを作らせることにした。キングの象徴であるピラミッドを、泥の粘土でせっせと作る生徒たち。だがやがて生徒たちに不満が募っていく。
元々、少し前にキングの言い出した「ガム税」で、買ったガムのうち4枚もキングにとられる制度にうんざりしていた生徒たち。
「休み時間に重労働をするのはもういやだ! 遊ばせろ!」
生徒たちは暴動を起こし、キングたちと生徒たちで泥んこ戦争が勃発。ついに最終兵器「ホースで水ぶっかけ攻撃」を使ってしまったキングは生徒たちから完全に見放される。
キングは失政を反省し、民衆生徒たちに謝る。しかしまだ許してはくれない生徒たちを見ると、キングはさらに一言追加した。
「ガム税を取り消す」
その瞬間、校庭は割れるような歓声に包まれた。「キング万歳!」END。
このように、「リセス」は「イエーイ!」で終わることがやたら多いです(笑)アメリカっぽい。


もちろん普通のエピソードも面白い話は多いですよ。もう基本的に大袈裟。やりすぎ。
あと全員精神崩壊しすぎ。

・面白すぎる恐怖のカードゲーム「アジンボ」が流行りすぎて生徒全員ゾンビ化。
「みんな他の遊びを忘れちゃったのかよ! これを見ろよ!」
「そ…それは…見たことがある……ボー…ル…?
「キック…ベース…? そうだ…俺はそれを…やったことがある…!

・クラスの記念撮影のためのよそ行きを汚さないよう苦労する仲間たち。だが校庭の汚れに次々にとやられていく。「俺のことは構うな、早く行け!」
今まで転校ばかりでクラス写真に写ったことがない少年ガスは、両親が記念写真を楽しみにしているにも関わらず、チーズをぶつけられそうになっていたT.J.を助けてしまう…。
その後、チーズまみれの息子の記念写真を見て父親は微笑する。
「息子のこんな立派な姿を見たのは初めてだ」

・ブランコ少女が奇跡の「てっぺん越え」をした瞬間を見てしまった生徒はすっかりブランコ少女に心酔する。やがて新興宗教ブランコ教を作り、生徒の大半が信者に。

・雨が続いて校庭で遊べない子供たちは、少しずつ精神崩壊して教師の言いなりロボットになっていく。
こういうのをとことんオーバーに描くことで成功してます。暇すぎて精神崩壊、新しいお仕置きで精神崩壊。

・校則で禁止されている「汚い言葉」を使わない代わりに「ドヒャ」という造語を作りだして自由に使っていたT.J。しかし用法が「汚い言葉」っぽかったので、いつしか教師に「汚い言葉」として認定されて裁判沙汰。
「汚い言葉だと感じる者の心が汚いのではないかね?」名言!

・「職員休憩室」に夢を膨らませる子供たち。きっと夢のような場所に違いない! いやきっと巨大な研究所だ!→なんだ普通のつまらない小部屋じゃないか!→でも実は…。
「リセス」において、最初の方に出てきた嘘はだいたいオチで真実になってるという法則が(笑)

・あと、日本のゆとり教育論争みたいなのがアメリカにもあるのか、
頭の悪い大統領の命令で「学力アップのために休み時間廃止!」→逆に学力下がりまくり、目が死んでいく子供たち、徐々にモノクロになっていく画面…。
「大統領、子供たちの学力がだだ下がりです!」「じゃあ勉強の合間に遊ばせればいいんじゃね?」→休み時間と学力、元に戻る→「どうこのアイディア。わし天才☆」「さすが大統領!」
とか、皮肉なエピソードも。あくまでギャグっぽく描いてるけど、いいのかホワイトハウスをこんなふうに描いて?

ちゃんと「小学生っぽさ」も忘れてなくて、「延々と穴を掘り続ける兄弟」とか「いつも鉄棒にぶら下がってる女の子」とか「いつでもブランコを漕いでる女の子」とか、子供ならではの強いこだわりを捨てないイカすモブ生徒たちが出てきます。
いつもグループでつるみすぎで周囲から浮いてるおしゃれ女子軍団「アシュリーズ」もリアル(登場人物のコメントからして「アシュリー」は日本で言うところの「エリカ」「アリサ」的な名前なのではないかと思われる)。
隣の幼稚園を完全なる未開の地として描いてるところも上手いなあ…。
「子供VS大人」的なエピソードも多いです。教育委員会は悪の組織。


ちなみに絵はこんなんなので日本の可愛いアニメ絵に慣れた我々にはけっこうキツイものが。私はもう慣れましたが。あとは声優がもう少し上手ければ…。
Recess: Taking the Fifth Grade [VHS] [Import]
特にグレッチェン(左下の娘)のインパクトが(笑)

HOME

柿丸

柿丸
文化人類学的観点からマンガを研究したいただのマンガ好きです。データ収集が趣味。
ジャンプ歴10年でしたが2016.3に一旦卒業しました。
マンガの感想は基本的にネタバレです(どうせ古いマンガしか感想書かないので)。

【新刊追ってるマンガ】
アオイホノオ
おいピータン!!
大奥
カルバニア物語
きのう何食べた?
海月姫
たそがれたかこ
トクサツガガガ
ドリフターズ
ドロヘドロ
HUNTER×HUNTER
etc.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。