裏次元の一日

マンガ・アニメを研究したり分析したり考察したりしてなかったり。

DDT

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DDT──僕、耳なし芳一です(2011)
丸尾末広
青林工芸舎
全1巻


丸尾末広の短編集感想第3弾ー。

上の画像は古い方の表紙ですが、2011年の11月にカバー絵が新しくなってます↓
(モデルはデイジー&ヴァイオレット・ヒルトン姉妹か?)
DDT表紙
変わったの知らないでアマゾンで買ったら表紙違ってびっくり。でもこっちの方が可愛いからラッキー。

「僕の少年時代」(83年)

一枚絵&文。
「僕のアイドル座頭市 愛してる」に笑いました(笑)
クロスワード、一瞬解こうとしてみたけど全然わからん!


「APPARITION」(83年)

つい母さんを殺してしまった道雄の元に、死んだ父を名乗る男が現れて…。
あれ? これ普通にいい話なのでは? 最後のコマとかちょっとジンとしてしまったんですけど。それとも何か見落としてる?
丸尾氏の描く日本家屋好きです。


「プロレタリアートの秘かな愉しみ」(83年)

不幸度☆☆☆
ろくでなしの父親の命令で体を売る貧しい少女が父親に目を潰されて隣近所の少年達に犯され父親を殺されてあてもなく旅に出たらまた男どもに襲われて舌を噛む…という、どこまでも救いようのない不幸続きの少女の物語。
ここまでやられるともはやギャグとして受け止めたくなります。エドワード・ゴーリーの『不幸な子供』を読んだ後もこんな気持ちになったよ。
でも可哀想な少女の感情があんまり描写されてないので、目を逸らさずに読めました。同じくらい不幸な少女椿(序章)はみどりちゃんの目線で描かれてたから相当きつかったもん。私は基本的に女の子が可哀想な目に遭う話は苦手です…。
強姦魔の男どもがシルエットのみで描かれてるとなんか良心的なかんじするよね。女性誌っぽいよね。


「あめりかうまれのせるろいど」(81年)

知恵遅れ?のマリ子ちゃんの家におじさん(借金取りか何か?)がやって来て…。
お気に入りです。ロンパリ少女のマリ子ちゃんが可愛い!
DDT1
やっぱり私は小さな女の子が出てくるマンガが好きだ。最後もギャグでいいかんじ。


「ヴァンパイア」(83年)

掲載誌はJune。多分吸血鬼になってしまった少年の話? 『笑う吸血鬼』以前の吸血鬼もの。まあ話自体はよくわかんないんだけども。
男子学生×学ラン×吸血鬼って相性いいですよねー。丸尾氏の描く少年は妙に艶めかしくて素敵。
扉は若かりし頃の美輪さんだ。2ちゃんのイケメン画像スレによく挙がるやつ。


「腐れオメコにDDT」(83年)

スカトロ度☆☆☆
便所の落書きに青春を費やす「B組の丸尾」。
ある日女便所に落書きをしていたら先生に見つかったので便器の中に逃げて…いやあー。フィクションですよね!?
「正しいエロ漫画の描き方」良いエロ漫画の条件4:ストーリーがなければなっとくしないアホな読者の為に取ってつけたようなストーリーでもちゃんとつけておく事
す、すいません…アホな読者で…。


「あらかじめ不能の恋人達(1)」(83年)

彼の目玉を私のあそこに埋め込んで 私と彼の過去を見てみたい
死んでしまった恋人の眼球を通して彼の記憶を見る少女。しかしそこには見知らぬ女が…。
丸尾氏の眼球萌えがよく伝わってきます。吸吸サックサック
ゴゴゴの荒木飛呂彦。
ざわ‥の福本伸行。
吸(サック)の丸尾末広。
↑何となく並べてみた…。


「あらかじめ不能の恋人達(2)」(81年)

(1)とは別のお話。
カミソリで恋人の皮膚を切ることに夢中になる少年。読んでて痛い!
最近いろんなマンガ家の血の描写に注目してるんですが(荒木のは変に周囲に飛び出る、久保帯人のはバシャバシャいうとか)、丸尾氏の描く血はすごく液体感があっていいと思います。痛そう。
血と──皮膚が──ひっくりかえる!!


「少女地獄」(82年)

これは比較的ストーリーがあります。丸尾作品って美少女はよく出てくるけど、不細工な少女が主人公なのは珍しいなー。
宏子は美しい山上さんが大好きだったけど、山上さんのパトロンである校長先生に山上さんと間違えて抱かれてから、校長先生も好きになってしまう…。喪女だから。
宏子が逆さまになって「オーホホホイーヒヒヒ」と笑うシーンの狂気と恐ろしさはすごい。これを読む前に、何かの本にこのコマが紹介されてたのを見たことあるんですけど、目が釘付けになりましたもん(そういえばその時は「やだー。こういうマンガって絶対読まないわー」と思ってたんだよな…)。
って、最後死んだんじゃないんですか! 寝てたんですかー! そこは死んでおこうよ流れ的に!
DDT2


「最モ臭イ遊戯」(81年)

スカトロ度☆☆☆
便器の中の人と戯れる女学生。なんかしょっちゅう便器の中に人入ってますね。
うわわー。丸尾作品のスカトロにはちょっと慣れてきたけど蛆虫は…! 蛆虫はだめ…! でもそういう作風の人のマンガをわざわざ買っておいてこういうの苦手とか言うのは失礼な気がするぜ。
「こんにちわさだまさしです!!」
意味わかんない!


「月よりの使者」(82年)

おかしい医者と看護婦の話。ストーリーは特になし。だから虫モノはいやー。
全体的に悪趣味な夢みたいな展開が続きますが、特に最後の口から無数の目玉を吐くシーンが最高に気持ち悪いです。


「奇蹟の人」(82年)

好きです。なんかもう小さい女の子が出てくるだけでなごむわー。また名前はマリ子ですか。
盲目の女の子・マリ子ちゃんを預かった女教師が、マリ子ちゃんを虐めるんですが、最後はものっすごい仕返しをされます。
マリ子ちゃん、そのフランケンシュタインそっくりのお友達はどこから来たの!? その人が奇蹟の人か?
「シンちゃん その先生は悪い先生よ いつもマリ子をいじめるの!!」
DDT3
『DDT』のカバー絵変わる前はこの子が表紙でした。


「童貞厠之介 俺の名はマイナス」(83年)

「ははははは!! どけどけ!! 俺にさわると体が腐る」
すっかりお馴染みキャラとなった厠之介くん。今回は女装の乞食組織に絡まれてますよ。
頭からタコになりけり六皮半!!
厠之介には母親への憎悪と思慕と胎内回帰願望が感じられる。
結局女ボスと厠之介はどっちが勝ったんだろう…。
DDT4

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柿丸

柿丸
文化人類学的観点からマンガを研究したいただのマンガ好きです。データ収集が趣味。
ジャンプ歴10年でしたが2016.3に一旦卒業しました。
マンガの感想は基本的にネタバレです(どうせ古いマンガしか感想書かないので)。
別ブログ→山岸凉子漫画感想ブログ




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